「暑さ寒さも彼岸まで」とは、少し早とちりの言葉かもしれません。しかし、AO,推薦,帰国子女大学入試を見るとGMARCH,関関同立レベル又は同等以上の入試日程は、この言葉にピッタリです。

 今月末の慶應大学から主な大学の入試が始まり、9月初旬には早稲田、続いて、上智、GMARCH,関関同立の主要大学の入試が行われます。現在は、それらの大学の出願書類作成のピークを迎え、既に書類提出の締め切りが終了した大学もあります。

 大学受験の志望動機理由書は、受験生の個人の資質や、それらを指導した周りの環境まで大学が把握できる大事な書類です。

 志望動機理由書を作成し、学校の先生や保護者の方々や塾の先生に内容のチェックを受けずに大学に提出する生徒は少ないようです。よって、その内容は、事前にチェックされ、内容が高められていることが一般的だと理解をされています。

 高校生レベルの経験は、大人に比べて少ないのが一般的だと思います。親が子供に経験的な指導、簡単に言えば「今、やっておかないと将来苦労すんだから!」というような言葉は、その将来を経験していない子供たちには、経験的に理解ができないのです。

 勉強をしないと将来がおぼつかないと言っても、子供たちは、なんとなく観念として理解の入り口には立てますが、自分の生きている高校生の社会環境から証拠を掴むことは彼らにとっては困難です。そのために、子供たちは、経験的に理解が出来ず、親との確執が生まれる種となります。

 では、それをどのように家庭内で解決するべきなのか。親が、自分の高校時代に、どこまでの理解力を持ち、大人から投げかけられた言葉をどこまで受け止めることが出来たのかを考えた上で、子供に投げかけることがその解決策です。

 私自身の経験からいえば、高校時代は、自分にとって楽しい事ばかり、同じ高校生の中でどんぐりの背比べのような生活を送っていました。そのような日常の中で、友人たちとのコミュニティを最優先に、親の言葉は、その他のことでしかなかったような思い出があります。

その時の私の心の内では、親にも高校生時代があり、同じ感情を共有できるのだと考えたことは、ほとんどありませんでした。

 親が、先生が、自分自身を子供と同じ目線に置けば、トラブルは起きにくくなるのではないかと思います。

 そのためには、子供たちが理解出来る例などを用いると良いと思います。先日、4年前に受験指導をさせていただいたお姉さんと、現在受験指導をさせていただいている妹さんを交えてお話をする機会がありました。

 お姉さんが就職された会社のインターンシップに参加をされたときのインターンシップ参加者倍率は100倍だったそうです。実際の試験前に行われる、エントリーシートの段階ではキット数百倍、もしかすると千倍を超えた人気であったかもしれません。私が、学校卒業後に就職したJTBも同様の狭き門となっていますが、それだけを大学受験生に話してもピンとはきません。それは、経験がないからです。彼らが、簡単に理解する話題に置き換えれば、こんなことではないでしょうか。

 私は、高校1年、2年に在学する生徒さん、保護者の皆様から受講のご相談を受けた際に、受験と就職をリンクさせて、社会の厳しさの現実と大学受験の関係を、彼らがイメージできる内容でお話を進めるように心がけています。

※ ao入試、推薦入試と帰国子女入試の受験は、高校3年の8月、9月から始まります。

 「大学受験って、大変だよね。でも、文系であれば一般的には、競争倍率は数倍って知ってる?」と聞くと「うん」というような答えが一般的です。「大学選びって、自分の学力とか英語力を見て、そこで受かりそうな大学を選ぶんじゃないかな?」と聞けば、やはりその答えは「うん」です。「でも、就職の場合は、自分が、どの大学であろうと誰でもがチャンスがあると思うんだけどどうかな?」と聞くと「そう?」と答えが帰ってきます。そうなのです、経験がないと「???」なのです。

 私は、大学受験を就職とリンクさせてお話することで、高校生の皆さんに大学選びの大切さと受験に望む心構えを理解していただくようにしています。

 「私立大学の文系で、入学金や授業料っていくらか知ってる?」、一般的には「200万円くらいですか?」とかの答えが多いようです。「そうだよね。私立大学では、160-200万円かな」と私。更に「大学って、そんな大金を受け取る立場なのに、何倍もの競争があって大変だよね」答えは「うん」です。

「就職して受け取る初任給って、年間300万円―400万円なんだよね?」、その際の一般的な返事は「そうなんですか?」です。「300-400万円って大金だと思うかな?」と聞くと「大金」が多くの返事です。「じゃあさ、200万円上げるから、なにか選んでって、言われた場合と、400万円自分が払う立場で何かを選ぶ場合ってどのくらい選ぶ目が厳しくなると思う?」と聞くと「全然違うと思う」との答えが一般的です。

 「就職するときに、人気企業になるほど、大学って大事になるって知ってる?」と聞くと、ほとんどの場合で「知ってる」です。「それとさ、大学選びって、自分のプライドを満たせる大学っていうのが、選ぶ基準に入っていない?」と聞くと「うん」と返事が帰ってきます。「就職は、未だ先だけど、誰もが良い会社に就職したね!って言ってくれる、会社に行きたいと思うかな?」と聞くと「うん、そう!」と異口同音の答えが帰ってくることが多いのが実情です。

受験生の皆さんは、厳しい現実の中で経験を積んだ大人よりも、将来の自分の大きな可能性を信じています。それは、大学受験は、社会に出るための関門であり、良い大学に入学すれば、将来の競争の勝ち組になれる可能性が高いとの理解があるからです。

 「だったら、良い大学と誰もが認める大学に入学するための勉強は大事だよね。その方法を、知っているから提案するね!」と、高校生の目を将来に向けて開けるのが、大人の役目であり、指導をする立場の者が負う責任の一つだと思っています。

 上から目線でなく、受験生の目線から、この先生ならば、具体的にわかりやすく勉強が出来ると理解をしていただければ、その後の勉強の成果は、必ず良い結果となります。

 受講生の友達目線だからこそ、授業時間に関わらず、いつでも質問をいただいています。その質問は、深夜に来ることも多く、私が起きている限り直ぐに質問に答えています。時間を置くと、生徒自身が質問を忘れてしまったり、何を聞くために質問をしたのかを忘れることもあるからです。それにより、いつでも質問し、答えを受け取り、疑問を解消していただいています。

 私は、受験指導での良い循環のためには、超親しみやすい先生であること、生徒に対しての指導を決められた時間に縛らないことが大事だと考えています。