世界中のコンピューターに搭載されているOSの占有率は、日本が開発したトロンOSがトップです。

うん?? トロンOSって?聞いたことないぞ。と思われる方がほとんどだと思います。

でも、トロンOSがトップであることは事実です。

 

ウインドーズだろ!と普通は思いますよね。中には、IOSかな?と思われる方も多いと思いますが、やはりその答えはトロンOSです。

 

今から30年前、日本で開発されたトロンOSを搭載した教育用コンピューターが開発され、文部省(現文部科学省)は、このコンピューターを日本中の学校で採用する方針でした。

 

でも、そのコンピューターが日本の教育現場で利用されることはありませんでした。

アメリカは、日本のトロンOSを恐れていました。

1989年、アメリカは、非関税障壁の一つとしてトロンOSを利用した日本の教育コンピューターの開発利用を行った場合、アメリカに輸出される日本製自動車や鉄鋼製品等に一方的な報復関税を課すと発表しました。現在の米中貿易摩擦どころではない報復関税率に日本はアッサリと白旗を掲げて、トロンOS搭載の教育用コンピューターの開発は頓挫しました。

 

トロンOSは、現在世界中で使われているオープンソースのOSです。

しかし、アメリカはそれでは困るのです。トロンOSをアメリカが恐れた原因の一つが無償OSであることです。

当時のアメリカは、ウインドーズ以前であり、マイクロソフト社のMS-DOSと呼ばれるOSを世界に売り込もうとしていた時期です。

その時期に、日本はMS-DOSよりも汎用性が高いOSを教育の現場に取り入れようとしたのですからアメリカは、烈火のごとく怒りを日本にぶつけたのです。

そんなOSが使われたら、有料で更にトロンよりも汎用性が低いMS-DOSは危機的状況となります。

もちろん、日本のコンピューターOS技術は、そこで終止符を打ちました。

ただし、それは、PC用のコンピューターOSとしてのことです。

 

日本の家電は、その時点で世界のトップレベルにあり、トロンOSの汎用性技術を活かして家電製品に搭載されるようになったのです。

家電などに用いられるコンピューターは、PC用のOSとは異なり、それだけに作用するOSで良いのです。全自動洗濯機など、トロンOSの搭載された電気製品は世界に広まりました。

車も同様です。燃料噴射装置の自動化などもトロンOSの得意分野です。もし、車の電子化にウインドーズOSを使ったとしたら車の発展はなかったとされるほどにトロンOSは世界中で利用されるようになりました。

今では、トロンOSは、アメリカや日本だけでなく世界で利用されるOSへと成長しました。

私たちは、コンピューターのOSというと、PCをどうしても想像しがちです。しかし、今やコンピューターは何にでも利用され、トロンOSの占有率は世界の60%ともされています。

IOT社会が進む現在、コンピューターOSの発展はとても大切なファクトです。

 

今では、トロンとマイクロソフト社は提携関係にあります。

現在では、トロン技術を更に発展させるために日本を中心としたトロンフォーラムによるT-KERNELにより、私たちの生活は更に安全に便利に発展しています。

 

先日、「小惑星りゅうぐう」に着陸した「はやぶさ2」にもトロンは搭載されています。

私は、コンピューターにとってのOSは空気のようなものだと考えています。

空気は、無料であるべきです。しかし、その空気をより質の高い空気にするためには、空気清浄機やオゾン発生器が必要なように、求める人によって金銭を支払えば良いと考えています。

それは、求められる多様性に如何に答えられるかということでもあります。

 

「木を見て森を見ない」は英語でも「You cannot see the wood for the trees.」です。

今後、世界の向かうべき方向性を国単位ではなく大きな視野で考えることは、私たちの生活を支えるうえでとても重要な事柄です。

同様に、一つの出来事に挫けず、他の方向性を見出す視野を持つことは個々人に求められる資質です。

トロンは、その一例ですが、ここで理解できる日本の一つの問題点は、理系と文系の教養の乖離です。

大学では、リベラルアーツ系の学部が増えています。

歴史から今を学ぶことは、理系、文系問わずに必要です。